日立システムズは3月16日、クレジットカード会社などが支払い延滞者に対して実施する延滞債権の督促業務にAIを活用する「債権督促効率化AIサービス」の提供を同日より開始することを発表した。

  • 「債権督促効率化AIサービス」の概要図

    「債権督促効率化AIサービス」の概要図

「債権督促効率化AIサービス」は、従来オペレーターが架電対応していた延滞債権の督促案件に対し、AIによる督促手段の判別によりIVR架電対応で回収が見込める案件を導き出すサービス。

架電対応案件を減らすことでオペレーターの作業負荷軽減が可能で、IVR架電対応では回収が難しい案件については、延滞者の特性とオペレーターの相性を考慮したAIによるマッチングにより、延滞債権の回収率の向上が見込めるという。

実証実験では、延滞債権、督促手段、オペレーターに焦点を当て、クレジットカード会社が保有している債権督促業務に関する各種データを日立のAI「AT/PRC」に投入。延滞債権×督促手段、延滞債権×オペレーターの有効なマッチングモデルを構築し、カード会員の増加に比例して増加する延滞債権の督促業務の全体最適化を図る検証を行った結果、架電対応案件を減少させ、オペレーターの作業負荷軽減を確認したほか、延滞債権の回収率の向上を確認したということだ。

今後、督促を必要としない案件を抽出するAIモデルの提供やAIモデルの精度向上によって、督促業務効率化を支援していくとしている。

価格は個別見積もりとなっている。