パナソニック 空質空調社は3月14日、スウェーデンの空質空調機器メーカーであるSystemair(システムエア)傘下で業務用空調事業を展開するシステムエアAC SAS、システムエアS.r.l、テクネアS.p.Aの発行済株式100%を取得し、2023年2月末に3社の買収を完了したと発表した。取得価格は1億ユーロ(約143億円)。

  • 空調機器の仕組み

システムエアの空調事業は業務用領域において、大気中の熱を集めて冷温水を作り、室内に循環させて室温を調節する水循環型空調のため、冷媒使用量を抑制できる。また同社は、温室効果が極めて低いという自然冷媒R290を採用した製品を、早くから開発・販売してきたとのこと。

パナソニックは現在欧州で、業務用としてパッケージ・エアコンやビル用マルチ・エアコンなどを展開しており、今回の買収で業務用の水循環型空調事業を獲得し、環境ニーズや規制に対応する。

また、両社のリソースを融合することで、開発・生産・販売・保守体制を強化すると共に、高効率で環境対応型製品の開発や、空調に加えて新たに高付加価値な給湯暖房システムの創出を実現するという。

今回買収完了したシステムエアAC SASは空冷式・水冷式チラーおよびヒートポンプ、ルーフトップ型などの業務用空調製品の製造販売を、システムエアS.r.l.は空冷式・水冷式チラーおよびヒートポンプ、ルーフトップ型などの業務用空調製品の製造販売を、テクネアS.p.Aはデータセンターやクリーンルームなど特殊用途向けのチラー製品の製造販売を、それぞれ行っている。