Tripwireは2023年3月10日(米国時間)、「The Problem with the U.S. Power Grid: It’s too Vulnerable to Attacks|Tripwire」において、米国の電力網の脆弱性について伝えた。米国の電力網は攻撃に対し脆弱すぎると警告している。

  • The Problem with the U.S. Power Grid: It’s too Vulnerable to Attacks|Tripwire

    The Problem with the U.S. Power Grid: It’s too Vulnerable to Attacks|Tripwire

米国の電力網に対する物理的攻撃の件数は昨年比77%増の163件となり、過去最高を記録したという。昨年9月以降、フロリダ州、オレゴン州、ワシントン州、カロライナ州でそれぞれ18の変電所と1つの発電所が攻撃を受け、昨年12月にはノースカロライナ州とワシントン州でそれぞれ大規模な送電網攻撃が行われたことが報告されている。

これらの攻撃により、7,300以上の発電所、16万マイルの高圧送電線、5万5000の送電変電所に対し、47万マイル以上の回路で電気を流し続ける米国の電力網の脆弱性が浮き彫りになったと説明している。

ワシントン州で起こった停電の犯人は1月上旬に逮捕されているが、ほとんどのケースで犯人が捕まっておらず、攻撃の動機が明らかにされていないことが問題視されている。追跡可能なサイバー犯罪もあるが未解決のものも少なくないとされ、国内の過激派グループが送電網を破壊することで不安をあおるために犯行に及んでいると推測されている。

送電線に電気を流すために電圧を上げる変電所は脅威者にとって最大のターゲットであり、変電所の多くは農村部や半農村部にあるため、攻撃に対して無防備であると指摘されている。