オブザーバビリティ(Observability:可観測性)プラットフォームを提供するNew Relicは3月8日、新システムの導入や設定変更によるシステムの影響を可視化する「Change Tracking」機能を一般提供することを発表した。「Change Tracking」は、APM(Application Performance Management)機能、ブラウザ、モバイル、SLM(Service Level Management)、カスタムダッシュボードなど記録されたすべての変更をパフォーマンスデータの状況から追跡可能にするもので、エンジニアは特定のシステム変更が全体に与えた影響を迅速に把握、修復に動ける。変更内容はパフォーマンスチャート上にマーカー付きで表示され、クリックすることで変更前後の変化を確認できる。実行した変更とディープリンク、CI/CD(Continuous Integration/Continuous Delivery)メタデータ、関連エンティティ、及びゴールデンシグナルと言われる応答時間、スループット、エラー率、飽和状態などのデータと結びつけて表示される。CI/CDプラットフォーム「CircleCI」や「JFrog」「New Relic CLI」「Jenkins」「Github Actions」など各種ツールとの連携により、CI/CDパイプラインとシステムパフォーマンスの詳細な変更追跡が可能になる。
New Relicの最高事業成長責任者兼オブザーバビリティ担当ゼネラルマネージャーManav Khurana氏は、"大半のソフトウェアパフォーマンスの低下と停止の根底にあるのが変更イベントです。変更イベントによって大量のアラートが引き起こされ、エンジニアは利害関係者や顧客からの要求の急増に対応しながらシステムを復元するために懸命に働くことを余儀なくされます"と述べる。広範なオブザーバビリティを提供する同社は、新機能「Change Tracking」を活用することで専門分野に関係なくエンジニアが新サービスのデプロイメント(運用システム上でアプリケーションを利用できるように配置)やシステムの設定変更の影響を理解し、曖昧な仮説を排除することで、効率的に問題個所の検出や改善が行えることを強調している。