Twitter社のCEOであるElon Musk氏は3月5日(米国時間)、今月中を目処にTwitterのダイレクトメッセージ(DM)機能のアップデートを計画しており、新しい暗号化機能と絵文字によるリアクションが導入される予定だと発表した。同氏の短いツイートには、新機能について「any reaction emoji & encryption」としか記載されていないが、この暗号化というのは長らく導入が期待されていたエンド・ツー・エンド暗号化を指していると考えて間違いないだろう。

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エンド・ツー・エンド暗号化は、送信元の端末でメッセージを暗号化し、受信先の端末で復号する技術。仲介となるサーバで内容を閲覧することができないため、セキュリティの向上につながる。ZoomやWhatsAppをはじめとする多くのアプリで既に導入されており、Facebook Messangerでもプレビュー版によるテストが進められている。

TwitterのDMにおけるエンド・ツー・エンド暗号化の導入については、2022年11月に内部事情に詳しいJane Manchun Wong氏(@wongmjane)がAndroid版アプリで実装が進められていることを明かすツイートを投稿し、それに対してElon Musk氏がウインクの絵文字を返信する形で肯定的な反応を示していた。

  • Twitterにおけるエンドツーエンド暗号化の実現を匂わせる2022年11月のやりとり

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もう一つの新機能である絵文字によるリアクションについては、Unicodeの絵文字コレクションを使ったリアクションが可能になると考えられる。これまでDMでは特定のいくつかの絵文字でしかリアクションを返すことができなかったが、この新機能によって会話の表現がより豊かになることが期待できる。