KDDI、三菱重工、NECネッツエスアイは3月6日、液体でIT機器を冷却する液浸冷却装置について、大規模構成での利用を想定した実証実験を2月28日に実施し、冷却設備におけるティア4レベルでの安定稼働に成功したことを報告した。3社は2023年度中に液浸データセンターの提供を開始する予定だとしている。

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    液浸データセンター全景

  • 液浸冷却装置

    液浸冷却装置

3社らによると、今回の実証では従来型のデータセンターと比較してサーバ冷却のために消費する電力を94%削減し、データセンターの電力使用効率を示すPUE(Power Usage Effectiveness)値1.05を実現したとのことだ。

なお、実証はKDDI小山ネットワークセンターで実施した。100キロボルトアンペア相当のサーバなどのIT機器と液浸冷却装置をデータセンター内に収容し、試験運用する実証を行ったとしている。フリークーリング装置を開発し、データセンターでの実装を想定した排熱処理能力の向上と省電力化を図ったという。

また、液浸冷却装置およびフリークーリング装置に高い可用性を持たせ、ティア4レベルの液浸データセンターでの実装設計を具現化し安定稼働の成立性を確認している。

  • 液浸冷却装置とフリークーリング装置の構成

    液浸冷却装置とフリークーリング装置の構成