英国の大手新聞であるThe Guardianはこのほど、「More than half of humans on track to be overweight or obese by 2035 – report|Obesity|The Guardian」において、肥満に関する興味深い調査結果を紹介した。世界肥満連盟(WOF: World Obesity Federation)によるレポートが紹介されている。
世界肥満連盟においては、体格指数(BMI)が25から29の人は太りすぎ、BMIが30以上の人は肥満と見なされる。レポートによるとすでに世界人口の38%に当たる約26億人が太りすぎまたは肥満になっているとし、世界人口の半数以上が2035年までに太りすぎまたは肥満となると報告している。現在の傾向が続く限り、12年後には40億人以上に増加すると予想している。
大人より子供や若者の肥満が増える可能性が高いことも指摘している。18歳未満の男子では2億800万人が影響を受け、同じ年齢の女子では1億7500万人が影響を受けると予想されている。
国別でも調査が行われている。調査対象となった183カ国のうちアフリカやアジアの低中所得国で肥満が増加すると分析されており、特にニジェール、パプアニューギニア、ソマリア、ナイジェリア、中央アフリカ共和国は肥満の増加に対する準備が最も遅れている国と伝えている。逆に肥満の増加に対する準備が整った国としてスイス、ノルウェー、フィンランド、アイスランド、スウェーデンが挙げられている。
調査結果をまとめた世界肥満連盟は、今すぐ肥満への対処を行わなければ将来的に深刻な影響を及ぼす危険があると警告を発している。特に子供や若者の間で肥満率が高くなる可能性が高いことを憂慮しており、肥満がもたらす健康と経済の危機に対して国際的に対応していくことを提唱している。