楽天モバイルは2月28日、Open RANの高度化に必要なRIC(RAN Intelligent Controller)アプリケーションと稼働するプラットフォームの開発を開始したと発表した。
楽天モバイルが採用しているオープンな標準に基づくマルチベンダー構成の無線アクセスネットワーク(Open RAN)においては、複数ベンダーの設備をAI(人工知能)やML(機械学習)を活用し効率よくRAN制御するRICと呼ばれるインテリジェンスを持った制御技術が重要な役割を担うとしている。
同研究開発において楽天モバイルは、RICアプリケーションと稼働するプラットフォームを開発し、効率の良いRAN制御技術を実現し、Beyond 5Gを見据えた、より安定した高品質なネットワークの提供を目指す。
具体的には、Open RANのコンポーネントであるRU(無線ユニット)・DU(分散ユニット)・CU(集約ユニット)を制御するRICアプリケーション、RICアプリケーションが稼働するプラットフォーム、RICアプリケーション間のインタフェースを開発する。これにより、周波数の利用効率を向上させる。また、Open RAN全体のセキュリティ強化も目指す。
さらに、RICアプリケーションを利用してOpen RANの各コンポーネントを制御するアルゴリズムやメカニズムを開発し、エッジクラウドの消費電力を抑えるアルゴリズムを開発する。また、RANの電力制御だけでなく、ネットワーク全体の消費電力削減につながる実証実験も実施するとのことだ。なお、同研究開発は2026年3月まで実施する予定。