アストロスケールホールディングスは2月27日、2021年に日本の民間人として初めて国際宇宙ステーション(ISS)に滞在した実業家の前澤友作氏などから、シリーズGにおいて総額約101億円の資金調達を実施したと発表した。

  • 資金提供を行った実業家の前澤友作氏(左)とアストロスケールCEOの岡田光信氏

    資金提供を行った実業家の前澤友作氏(左)とアストロスケールCEOの岡田光信氏(出典:アストロスケール)

アストロスケールにとって7回目となる今回の資金調達は、三菱電機・前澤氏・三菱UFJ銀行・三菱商事・日本政策投資銀行・FELによるもの。これにより、アストロスケール創業以降の累計調達額は約435億円に上るとしている。

約30億円の資金提供を行った前澤氏は、実際に宇宙に滞在した経験を通して、スペースデブリの問題に関心を寄せているという。2023年内には、スペースXの有人宇宙船「Starship」を活用した自身2度目の宇宙旅行となる月周回計画「dearMoon」の実施が計画されるなど、今後有人宇宙探索が活発化することが予想される。このことから前澤氏は、デブリ除去に取り組むアストロスケールの活動に感銘を受け、資金提供に至ったとのことだ。

前澤氏による資金提供について、アストロスケールの創業者兼CEOの岡田光信氏は、「宇宙の持続可能性の重要性に関する賛同の証」だとし、宇宙旅行や探査に対する前澤氏の経験や情熱と一致するものだとする。

なおアストロスケールは、今回のシリーズGによって調達した資金によって、2030年までに軌道上サービスを日常的な活動にすることを目指し、さらなる革新的な技術開発、グローバルな事業展開、および需要増に応じた供給能力の向上に貢献するとしている。