imecは、2023年2月26日~3月2日に米カリフォルニア州サンノゼにて開催される半導体露光技術の国際学会「SPIE Advanced Lithography + Patterning 2023」にて、70件の発表を行うことを予定している。そのうち42件がimecの研究者が筆頭著者となっており、28件が共著論文となっている。

それらの中で目立つのが、最先端ロジックで現在主流のFinFETから3世代先の究極のCMOS構造と言われるCFET構造に関する発表である。imecの最新のロードマップによれば、CFETは2032年にA5(=5Å)プロセスから実用化する予定となっている。

同学会では、imecのCMOSデバイス技術プログラムの責任者である堀口直人氏(元富士通研究所)が「Monolithic CFET patterning challenges for ultimate CMOS device scaling」と題した招待講演を行うほか、5件のCFETの露光に関する発表が行われる予定としている。

  • imecが研究計画している今後のロジックトランジスタ構造の変遷

    imecが研究計画している今後のロジックトランジスタ構造の変遷。imecロードマップによるとCFET構造は2032年にA5(5Å)から採用予定 (出所:imec)

また、高NA EUVを中心としたEUV露光に関して8件の発表が行われ、その中には東京エレクトロン(エッチング)、ゼオン(レジスト)、日本インテグリス(レジストろ過)との共著論文も含まれている。

このほか、imecからの発表としては、カーボンナノチューブ(CNT)製EUV露光用ペリクル膜に関する発表やリソグラフィ工程のエネルギー節減などの発表も行われる予定としている。