日立システムズは2月27日、米国DataRobotのAIプラットフォームを活用したアウトソーシング型のサービス「AI活用 データ分析代行サービス」を、同日より提供開始することを発表した。
「DataRobot」は、機械学習を自動化するAIプラットフォーム。同社は2020年9月より、顧客のデータサイエンティストがDataRobotを直接操作してAIを構築する従来のライセンス提供型サービスを提供している。
今回開始する「AI活用 データ分析代行サービス」は、DataRobotの AIプラットフォームを活用し、顧客が用意したデータを同社のデータサイエンティストが加工して、AI予測モデルを構築し、実際に学習データを入力して得られた予測結果を提供するアウトソーシング型サービス。
1モデルから利用できるため、ライセンス提供型より費用を低く抑えることが可能であるほか、顧客がDataRobotを直接操作してAIを構築するライセンス提供型とは異なり、同社のデータサイエンティストが構築したAI予測モデルを利用でき、ライセンス購入前のDataRobotの導入評価をサービス提供型で実施することが可能となっている。
AI予測モデルの構築は同社で行うため、複雑な構築作業は不要で、予測に使うデータを準備するだけで同社が入力データに加工し、AI予測モデルを実行し、予測の結果や、予測理由を提供するという。
また構築したAI予測モデルの監視を行い、精度低下の兆しが出た場合には連絡のうえ、最新のAI予測モデルに再構築が可能。結果を返すだけではなく、他の業務システムとの連携も支援するという。
同社は、導入が向いている企業として、基幹システムなら、受注・販売・在庫データを活用した需要予測や営業ターゲティングモデル、生産管理データを活用した不良品検知や設備異常検知モデル、労務管理データを活用した採用・休職・退職予測モデルなど、対象業務の予測精度改善・効率化のためにAIを活用したいと考えながらも、費用面や社内に構築・運用を行うデータサイエンティストが不在などの課題から、導入が進んでいない企業や、ライセンス購入を検討するために、予測モデルの評価・検証を行いたい企業を挙げている。