NTTドコモとNECは2月22日、AWS(Amazon Web Services)上の5Gコアネットワーク(5GC)と、ドコモの自社仮想化基盤上の5GCを接続したハイブリッドクラウド構成におけるキャリアグレードの基本冗長設計を完了したと発表した。
同設計を活用することで、5GCを自社仮想化基盤とパブリッククラウドの双方に柔軟に配備し故障時に切り替え可能となるため、ネットワークの安定性向上が期待できるという。
加えて、両社はNECが開発したエッジ向けUPF(User Plane Function)の基本的な機能をAWS Graviton3を活用した環境において問題なく動作させることに成功した。これにより、AWS上でもユーザー通信が利用可能であることを確認した。
将来的には、IoT用途の顧客に対してGravitonを活用した5GCおよびエッジ向けUPFを合わせて提供することで、環境負荷が小さいネットワークの実現が可能となり、構築期間の短縮化によるサービス提供までのリードタイム短縮が期待できるという。
両社によれば、今回発表した環境の設計とエッジ向けUPFの動作確認は世界で初めての試みだという。
なお、同設計をもとに構築したデモ環境は、2023年2月27日からスペイン・バルセロナで開催される「Mobile World Congress 2023」のAWSブース内で紹介される予定だ。