米ニューヨーク州シラキュースで先週開催されたニューヨーク州知事の記者会見において、Micron Technologyのグローバルオペレーション担当エグゼクティブバイスプレジデントであるManish Bhatia氏が、同社がニューヨーク州クレイにて計画している今後20年にわたって総額1000億ドルを投じる半導体メモリファブ群の第1段階の工場建設として2024年に200億ドルを投じて開始すると説明したと、地元紙Orange Dailyが報じている。同氏は、今後の長期ビジョンについても住民に説明したという。
2022年10月にMicronはニューヨーク州クレイに得た1400エーカーの土地に4棟のファブを建設するという投資計画を発表していた。Manish Bhatia氏は「半導体メモリ製造市場は、2020年代末までに3000億ドル以上の規模に成長すると予想しており、それを捉えることができるように投資のタイミングを計る」としており、今後の計画の進捗は、半導体市場の需要動向によるという。同社は「新工場建設は、DRAM生産を今後10年間で世界生産の40%まで段階的に増加させるという戦略の一環だ」と説明している。
同社によると、計画の第1段階については当面、2030年までに完了させる予定だとしており、新工場の稼働に際し、9000人の直接雇用を創出するほか、ニューヨーク州全体で5万人の間接雇用を創出することとなるとの予想を示している。また、米国政府のCHIPS法に基づく補助金ならびに、それを上回る額の補助金がニューヨーク州から提供されることを期待しているともしている。