シャープは2月14日、物流倉庫を多階層構造にすることで収納力を拡大し、自動搬送ロボットによるピッキング作業の省力化を実現する「多階層ロボットストレージシステム」の受注を開始すると発表した。

  • 「多階層ロボットストレージシステム」（2階層）のイメージ

    「多階層ロボットストレージシステム」（2階層）のイメージ

同システムは、物流倉庫の商品保管スペースを2階層以上の多階層構造にすることで、これまでデッドスペースになっていた空間を有効活用する。収納力を1.5倍以上に拡大でき、季節や需給状況の変化にともなう在庫量の増減に柔軟に対応することが可能という。

また同システムは、自動搬送ロボットがピッキング作業者のもとへ商品棚やパレットを運ぶGTP（Goods to Person）方式を採用。シャープ独自の集中制御システム「AOS（AGV Operating System）」が、最大500台までの自動搬送ロボットを最適に配車する。

  • システム構成（イメージ）

    システム構成（イメージ）

2階層以上にある商品棚もリフターで1階の作業者のもとへ搬送するため、作業者はすぐそばまできた商品棚からプロジェクターが映し出す個数を確認しながら、ピッキングできる。都度、作業者が商品棚まで足を運ぶ必要がなく、生産性の向上や人為的ミスの抑制につながるとしている。

提供価格は個別見積もり。倉庫の規模に応じた3タイプ（100㎡/250㎡/500㎡向け）の基本パッケージを用意。基本パッケージをベースに、個々のニーズに応じて、商品棚の高さやサイズ、搭載重量などを柔軟にカスタマイズすることも可能という。