アイ・ティ・アール(ITR)は2月14日、国内のローコード/ノーコード開発市場規模推移および予測を発表した。
これによると、ローコード/ノーコード開発市場の2021年度の売上金額は前年度比18.6%増611億6000万円だった。市場に影響力を持つ上位ベンダーをはじめ、市場を構成するベンダーの8割超が2桁以上の伸びを示したことによるとのこと。
DX(デジタルトランスフォーメーション)や業務改革の推進にあたり、業務アプリケーションを広範かつ迅速に開発するツールとして、ローコード/ノーコード開発プラットフォームに注目する企業が増えている。各種システムのクラウド化が進んでいることを背景に、親和性の高いクラウドサービスの需要が特に高く、今後も新規導入が期待できるとしている。また、パッケージ製品は、基幹システム周辺のアプリケーション開発において需要が大きいことから、継続して一定の導入が見込まれるという。
これらのことから、同市場のCAGR(2021~2026年度)は16.8%、2026年度は1300億円を上回り、2021年度の市場規模の2倍超に拡大すると同社は予測している。
ITRのプリンシパル・アナリストである甲元宏明氏は、「多種多様なアーキテクチャのローコード/ノーコード開発プラットフォームの隆盛により、今後このツールを適用する業務やシステム領域が広がっていくことは間違いない。企業はシステム開発に際して自社の選定指針やルールを定めたうえで、経営層やビジネス部門が期待するスピード感を損なわないことが求められる」とコメントしている。