小売・流通業や官公庁向けにクラウドサービスを提供するサイバーリンクスは2月2日、化粧品・日用品、一般用医薬品卸売事業を展開するPALTACと協働で「自動棚割機能」を開発、2023年5月に棚割システム「棚POWER(たなぱわー)」で標準機能としてリリースすることを発表した。開発を目指す「自動棚割機能」は、棚割作成担当者が作成した標準パターンである基準棚割をもとに過去の棚割、売上実績等のデータを参照し調整を行いながら、陳列スペースに応じた新たな派生棚割パターンを自動で作成するもの。「棚割」作業は購買行動に大きな影響を与える重要な業務で、立地、顧客層、店舗サイズ、品揃えなど異なる条件に合わせて売れる陳列棚を作るのには長年の経験とノウハウが必要とされてきた。
今回、創業120年の歴史を有する化粧品・日用品、一般用医薬品卸業界の有力企業PALTACと協働することで、同社の持つ棚割作成業務の知見やノウハウをサイバーリンクスがシステムに実装、設計段階から意見交換を行いながら現場に即した使える自動棚割機能の開発を目指す。開発したシステムは、サイバーリンクスが提供する棚割システム「棚POWER」の標準機能として提供。同システムは、什器、商品、POPの配置を含めた棚割の提案から棚のデータの分析、作業指示書や発注台帳の作成を支援するもので、主にメーカーや卸売業が小売業者に対して棚割提案を行うためのデータ作成ツールとして活用されている。両社は、PALTAC側の基準で年間30,000時間かかった棚割作成業務を約60%削減することを目標に開発を進めていくという。