AMDが2022年通年の業績を1月31日に発表した。それによると、売上高は前年比44%増の236億ドルとなり、競合のIntelの売上高が同23%減であったのに対し、対照的な結果となった。

  • AMDの2022年通年業績概要

    AMDの2022年通年業績概要 (出所:AMD)

また、第4四半期の売上高も前年同期比16%増の56億ドルと好調だったとしている。部門別に売り上げを見ると、データセンター部門が前年同期比42%増の16億5500万ドル、クライアント部門が同51%減の9億300万ドルとなり、データセンター部門の伸長がクライアント部門の落ち込みをカバーする形となった。このほか、ゲーム部門の売上高は同7%減の16億4400万ドルドルで、セミカスタム製品の収益が増加したものの、ゲームグラフィックスの売り上げが減少したためだという。また、エンベデッド部門の売上高は同1868%増の13億9700万ドルとなっているが、これは主に旧Xilinx分の売上高が加算された結果となる。

  • AMDの2022年第4四半期業績概要

    AMDの2022年第4四半期業績概要 (出所:AMD)

  • AMDの2022年第4四半期の各事業部門別業績概要

    AMDの2022年第4四半期の各事業部門別業績概要 (出所:AMD)

同社では2023年第1四半期の売上高見通しについて53億ドル±3億ドルとしており、前年同期比で10%ほどの減収と予想している。前年同期比でのマイナス成長は2019年以来となるという。

  • AMDの2023年第1半期業績見通し

    AMDの2023年第1半期業績見通し (出所:AMD)

なお同社は、最近の主な技術的成果として、以下のような事柄を挙げている。

  • AMD EPYCプロセッサが最新のデータセンターと重要なクラウドのワークロードを強化することで、データセンターにおける継続的な成長と勢いを示した。「Zen 4」コア上に構築された最新のAMD EPYCプロセッサは、最新のデータセンターを強化する次世代のアーキテクチャ、テクノロジ、および機能を提供しGoogle Cloud、Microsoft、Oracle Cloud Infrastructureなどのクラウドサービスプロバイダは、第4世代AMD EPYC CPUのパフォーマンスとセキュリティ機能を活用するソリューションを計画していることを明らかにした。
  • スーパーコンピュータ(スパコン)性能ランキング「Top500」に101台の搭載システムが記載されたほか、電力効率ランキング「Green500」上位20システムの75%をAMDが支えている。
  • ラップトップPC向けAMD Radeon RX 7000シリーズグラフィックスは、AMD RDNA 3アーキテクチャに基づいて構築されており、高いエネルギー効率とパフォーマンスを提供するように設計され、次世代のプレミアムラップトップで高度なコンテンツ作成アプリケーションを実行できる。
  • AMDは、米国エネルギー省の科学専用高性能ネットワークの最新世代である「ESnet6」の立ち上げに際し、Energy Sciences Networkとのコラボレーションを行うなど、組み込み市場のさまざまな場面でリーダーシップを発揮している。