フリーランスや副業ワーカー向けのプラットフォームを手掛けるソレクティブは1月26日、請求書作成サービス「請Q by Sollective」の提供を開始することを発表した。フリーランス向けプラットフォームである「Sollective」に登録しているユーザーは無料で使用を開始でき、Sollective以外のサービスでマッチングした取引先との契約や請求書発行にも同サービスを利用可能だ。
「請Q by Sollective」はPDF出力と電子送付の双方に対応した請求書作成サービス。請求書管理に必要な機能を一通り備えるため、請求書の作成から送信、出力、保存まで一気通貫で対応可能。インボイス制度で定められている要件を満たした請求書を発行できるほか、電子帳簿保存法で定められている削除履歴・訂正要件・検索要件にも対応する。また、請求書作成者の職種に応じて源泉徴収の有無も選択可能。
同サービスはソレクティブが2022年に提供開始している契約書作成サービス「契ラク by Sollective」と連携することで、作成された契約書からプロジェクトの詳細を直接請求書に変換できる。対象の契約書を選択し、数クリックの動作だけで請求書を発行できるのだという。また、請求書内で経費の入力が可能で、領収書やレシートの添付にも対応するとのことだ。
同社は今後について、フリーランスや副業ワーカーの活動を支援するバックオフィスツールの拡充を目指す。2023年度中には他の会計ソフトとの連携も進める予定だ。
Sollectiveはフリーランスや副業人材向けのプラットフォームであり、コミュニティ機能を持つ。人材募集中の企業とのマッチングをはじめ、契約書管理や時間管理、請求書管理、支払い、経理業務など、バックオフィス業務をサポートするサービスだ。マッチングにおいては、エージェントサービスとダイレクトリクルーティングの両機能に対応している。
サービス開発に携わったソレクティブ共同代表のAllen Wong氏に、請Q by Sollective開発の経緯を聞くと、「当社は、フリーランスの方々が事業を進める中で、どうしたら日々の業務を快適に進められるかを優先的に考えてサービスを開発している。今年はスモールビジネスの方々にとってインボイス制度が重要なキーワードとなるはず。Sollectiveコミュニティに所属するフリーランサーが本来必要な業務だけに集中できるよう支援するため、請Q by Sollectiveを開発した」と話していた。
さらに「日本では請求書をExcelファイルで作成している場合も多いが、今後業務のデジタル化やオートメーションが進むと考えると、Excelファイルでは対応が難しくなるだろう。フリーランサーが案件に関わる一連の業務全体を効率化するためにも、請Q by Sollectiveで請求書に関わる業務をシステム化したかった」とも語っていた。