ドリーム・アーツは1月24日、従業員数1,000名以上の企業に所属する従業員500名を対象に実施した「契約業務のデジタル化」に関する調査の結果を発表した。

「リーガルテック」という言葉の認知度を問うと、55.2%が「知っている・聞いたことがある」と回答し、認知度は半数以上となった。また、契約業務のデジタル化の進捗については、「会社の契約業務がデジタル化されている」と回答した人は89.6%に上った。一方で、全ての契約業務がデジタル化されているという回答は27.4%にとどまり、紙とハンコのみで契約業務を遂行している人は10.4%と、デジタル化されていない契約業務を抱えている割合も依然として高いことが判明した。

  • 会社の契約業務がデジタル化されているか　引用：「契約業務のデジタル化」に関する調査

デジタル化されている具体的な契約業務について聞くと、1位が「承認ワークフロー」、2位は「電子契約・電子署名」、3位は「契約書データの保存（文書管理、DBなど）」という結果になった。デジタル化されている契約業務の各機能ついては、全ての項目において「SaaS(Software as a Service)」が最も多く、「オンプレミス・スクラッチ」の割合を上回っていることがわかった。

  • デジタル化されている具体的な契約業務　引用：「契約業務のデジタル化」に関する調査

契約業務のデジタル化の課題について聞いたところ、「契約業務のデジタル化を経ても解決されない課題がある」と回答した人は78.5%に達した。具体的な課題については、「各システムが連携されず、業務が分断され非効率」、「複雑なワークフローをデジタル化しきれていない」「全てをデジタル化したいのにできない」などが挙げられ、デジタル化だけでは解決できない、複雑に絡み合った課題が浮き彫りになっている。

  • 契約業務のデジタル化の課題　引用：「契約業務のデジタル化」に関する調査

また、契約業務が開始から終了までワンストップで完了する人は40.4%にとどまる結果となった。部門別でみると法務部門（46.0%）とIT部門（50.0%）では約半数であるのに対し、それ以外の現場では34.9%のみとなっている。契約業務に関連する各システムの連携が不足しており、現場とそれ以外の部門によって差が大きい傾向が顕著になっていることが分かった。