アシックスは1月23日、昨今社会課題となっている送迎バス車内置き去りの防止に向け、近畿タクシー、神戸常盤大学附属ときわ幼稚園と連携し、送迎バスの見守り実証実験を実施することを発表した。
今回の実証実験では、同社が有するLITE DXソリューション(アシックスが目指す「手軽に実装・利活用でき、利用者にわかりやすいデータを提供するシステムのこと)「TUNEGRID」のコア技術で時間に応じた歩数を記録するほか、受信機と連動することで、着用者の位置情報を取得できる重さ約7グラムの小型BLEセンサー「TUNEGRID-Cube」を使い、新たに開発した位置情報を管理するアプリで検証する。
具体的には、ときわ幼稚園の園児14名に「TUNEGRID-Cube」を取り付けたシューズを着用してもらい、近畿タクシーが運行管理する送迎バス内に設置した受信機を通じて、送迎バスへの乗降を検知する。バスに乗車すると、アプリの画面に「TUNEGRID-Cube」のIDが表示され、降車するとIDが消えるなど乗車状況が一目でわかる仕組みになっており、施設管理者は、園児が送迎バスに取り残されていないかを遠隔からでも確認できるという。
また、幼稚園の正門にも受信機を設置し、幼稚園正門側でIDを検知し表示することで、送迎バスから降りて登園したことがわかるようにするなど、見守りの精度向上にも取り組んでいく方針。
受信機にはGPSを搭載しており、送迎バスが現在どこを走っているかを確認でき、おおよその到着時間を把握することも可能となっている。今後は施設管理者のほか、保護者なども確認できるシステムを構築するとともに、ほかの幼稚園や保育園への導入拡大を目指す。