東京海上日動火災保険は20日、企業のESGへの取り組みを支援するための各種体制評価や再発防止のための特約の販売開始を発表した。評価支援業務などを行う有限責任監査法人トーマツと協力したESG取り組み成熟度の計測、グループ会社の東京海上ディーアールや連携するコンサルティング会社との協力による体制支援サービス(有償)と共に、一定の成熟度に達する企業にESG補償(会社役員賠償責任保険/D&O保険の特約)を提供する。

TCFD(Task force on Climate-related Financial Disclosures)開示内容の不備、グリーンウォッシング(greenwashing)などの環境問題、差別やヘイトスピーチなどの人権問題などを例示しており、発生した場合の対象事由に関する原因調査費用や再発防止費用の保険金が支払われるが、罰金や利益損害を補償するものでは無い。企業が長期的に成長するために(E)nvironment/環境、(S)ocial/社会、(G)overnance/ガバナンスの3つの観点が必要となるESG経営の重要性が増しており、同社は"自社ではコントロールし切れないサプライチェーン上の人権問題のように、ESGに係わる様々な問題を事前に予測し適切な対応を取ることは容易ではない"と取り組みの背景を述べている。