Texas Instruments(TI)は、電気自動車(EV)などの車載用バッテリセルとバッテリパックを高精度に監視することが可能な新製品として、バッテリ・セル・モニタ「BQ79718-Q1」およびバッテリ・パック・モニタ「BQ79731-Q1」を発表した。

2製品は、バッテリの電圧、電流、温度を高精度で測定し、自動車があとどれぐらいの距離を走行できるかを効果的に判断し、バッテリ・パックの全体的な寿命と安全性を高める目的で開発されたもので、例えばBQ79718-Q1を利用すると、自動車メーカーは同社従来製品の約3倍の精度となる1mVのバッテリ・セル電圧測定が可能となり、EVの航続距離を伸ばすことが可能となるという。

また、BQ79731-Q1は0.05%の精度でバッテリ・パックの電流測定が可能で、これらを組み合わせることで、パックの電圧と電流を同期して瞬間的に電力を監視し、セルのコア温度、バッテリの経年劣化、充電状態を詳細に把握することが可能となり、その結果、残りの航続距離を的確に反映し、EVのバッテリ動作時間に関する信頼性を高めることができるようになるという。

なお、2製品共にすでにサンプル出荷を開始。BQ79718-Q1は10mm×10mmの64ピン放熱強化、薄型クワッド・フラット・パッケージ(HTQFP)を採用しており、1000個注文時の単価は8.39ドルとなっている。一方のBQ79731-Q1は、7mm×7mmの48ピンHTQFPを採用。1000個注文時の単価はこちらも8.39ドルで、TIのWebサイトでは、日本円での購入も可能。評価モジュールもそれぞれ用意されており、バッテリ・セル・モニタ BQ79718-Q1 評価モジュール「BQ79718EVM-049」は399ドル、バッテリ・パック・モニタ BQ79731-Q1評価モジュール「BQ79731Q1EVM-060」は199ドルとなっている。

  • BQ79718-Q1のパッケージイメージ

    BQ79718-Q1のパッケージイメージ (出所:TI Webサイト)