freeeは1月18日、同社が手掛ける雑誌『起業時代』が一周年を迎えることを記念して、「起業家のキャリア変遷や現在の満足度、近年の起業の傾向についての調査」の発表会を開催した。 起業時代編集長の井口侑紀氏、元サッカー日本代表でAuB 代表取締役CEOの鈴木啓太氏が登壇し、同調査結果を発表した。
同調査では、年代別で「子供の頃なりたかった職業」ランキングTOP10を発表している。これによると、IT関連(プログラマー・エンジニア・開発者)は年代が若くなるにつれて人気が高くなっていることがわかった。また、30代から40代においてはいずれもスポーツ選手・スポーツ支援が最も人気が高い結果となった。
次に「今、変身できるとしたらなりたい職業はなんですか」と聞いたところ、20代以外の年代では「現状のままがよい(特になりたいものはない)」が一番多い回答となった。20代はIT関連(プログラマー・エンジニア・開発者)が最も人気という結果だった。
同調査では、今の職業・働き方への満足度についても聞いている。これによると、10.7%が「とても満足している」、44.3%が「まあ満足している」と回答し、全体の半数以上が現在の職業・働き方に満足していることがわかった。
今の職業・働き方への満足度を、有効回答者数が30名以上の職業別にみると、最も満足度が高いのがプロeスポーツプレイヤーで80.5%。ゲーム開発者・ゲーム実況者が続き、3位に経営者・起業家がランクインした。3位の起業家の声としては、「自分の人生を生きている感覚がある」、「実現したいことに近づける」などが挙げられたという。
freeeが発行する雑誌『起業時代』は、「ふつうの人が、フツーに起業できる時代へ。」をテーマに昨年の1月に創刊し、1年間で100名近くの起業家にインタビューをしてきたという。
井口氏は、「自分のキャリアを自分で決める時代になってきた一方で、起業が望ましいと考える人はわずか23%程度しかいない。年齢にかかわらず、『起業』を自分の生き方の選択肢として選ぶことが当たり前になる世界を創っていきたい」と語った。
同じく発表会に登壇した鈴木氏は、2015年にプロサッカー選手を引退、同年に腸内細菌関連製品開発事業などを手掛けるAuBを設立。鈴木氏は今回の調査結果を受け、「7、8年前に比べて起業しやすい環境は整っている。しかし、あくまでも起業というのは目的を達成するための手段に過ぎない。やりたいことをしっかりと認識する必要がある。一度きりの人生で、『挑戦しない』ことのほうがリスクだ」と語っていた。