通信ネットワークやVoIP(Voice over Internet Protocol)セキュリティなどの通信サービスを提供するネクストジェンは1月17日、「聞こえに不自由を感じる方」向けに電話リレーサービスを展開するアイセック・ジャパンと共同でオペレーターと音声認識AIシステムで通話相手の声を文字化する「字幕電話サービス」の提供開始を発表した。
サービスは、利用者が発声した内容を受けて相手側が話した内容を音声認識AI及びオペレーターの手入力で文字化し、利用者側のスマートフォンやタブレットに通知するもの。従来、手話やチャットにより通話を仲介する電話リレーサービスは存在していたが、利用者側からは、実際に自分の声で伝えたいという要望が多くあった。今回、ネクストジェンの音声認識AIとアイセック・ジャパンのオペレーターによる手入力の選択可能な2つの方法で通話しながら声を文字化できるようになっている。システムは2022年3月から開発に着手、オペレーターとAIの字幕作成比較や運用上の問題点などを検証する実証実験を通して、アイセック・ジャパンからサービスが提供されることとなった。
高齢者や難聴者、中途失聴者など聞こえに不自由がある人でスマートフォンなど電話機能と字幕表示可能な端末を所持する人が対象。AI自動音声認識利用が24時間利用可能で、オペレーター入力が9:00から17:00までの時間帯で利用できる。利用料は、(以降、すべて税別)月額基本料金900円、提供通話料は1通話10分まで90円、10分をこえるごとに90円加算となる。今後は企業向けにビジネス用途での提供も目指す考えで、社会活動として「情報バリアフリー環境の整備」に力を入れていくという。