CRI・ミドルウェアは1月12日、オンラインコミュニケーション空間を拡張するミドルウェア「CRI TeleXus(テレクサス)」に数千人規模の多人数ボイスチャットを実現する新機能を追加するバージョンアップを行ったことを発表した。
「CRI TeleXus」は、メタバースやオンラインでのライブ、展示会、バーチャルショールームなどのコミュニケーションシステムにおいて、音声・映像技術により臨場感のある会話空間を演出するミドルウェア。今回、技術的に困難であった数千人規模の多人数のオンラインコミュニケーションを独自の分散型ルーティング技術により解決し、新機能として実装を実現している。
数千人規模の多人数が利用するオンライン空間における音声データや位置情報、向いている方向やユーザー同士の距離などの膨大な情報の制御を、ユーザー端末で一部の情報を分散処理する技術と、会話中のユーザーのみ選択的に通信を行う技術により、サーバー負担を軽減することで制御可能とする。この技術により、数千人規模のオンライン空間で多人数が交流することで生まれる場の熱気や空気感をオンライン空間にも再現するとともに近くにいるユーザーと会話を楽しめるようになったという。
バージョンアップでは、上記の「多人数ボイスチャット」機能以外にもP2P方式の通信や空間オーディオの改善、ボイスチャット内の会話をリアルタイムでテキスト化する「Speech To Text」β版などが提供される。今後は、AI通訳機能やビデオを見ながら多人数で会話を行う「ウォッチパーティー」などの機能を実装すべく開発を進めて行くという。