NVIDIAと台湾の鴻海科技集団(Foxconn)は、自動運転の車両プラットフォームを開発するために戦略的パートナーシップを結んだと発表した。このパートナーシップによりNVIDIAは、自動車分野における取り組みを拡大し、高まる業界の需要に応えることができるようになると説明している。

提携の一環として、Foxconnは自動車市場向けにNVIDIA DRIVE Orinをベースにした電子制御ユニット(ECU)を製造するティア1メーカーになるという。また、Foxconnが製造する電気自動車(EV)には、高度に自動化された運転機能を実現するDRIVE Orin ECUとDRIVE Hyperionセンサーが搭載されるとのことで、これによりFoxconnは、市場投入までの時間とコストを削減する戦略を加速することができるようになるという。

車載グレードのNVIDIA DRIVE Orinは、毎秒最大254兆回の演算が可能で、自動運転車で同時に実行される多数のアプリケーションとディープニューラルネットワークを処理するように設計されている。一方のNVIDIA DRIVE Hyperionは、自動運転車を設計するためのモジュール式の開発プラットフォームおよびリファレンスアーキテクチャで、これらを組み合わせることで、車両の脳および中枢神経系として機能し、膨大な量のセンサーデータをリアルタイムで処理し、自動運転車が安全に認識、計画、および走行できるようになるとNVIDIAでは説明している。

なおNVIDIAのオートモーティブ担当バイスプレジデントであるリシ ダル(Rishi Dhall)氏 は「Foxconnとのパートナーシップにより、インテリジェントなドライビングソリューションを開発するOEMは、NVIDIA DRIVE Orinプラットフォームの大量生産に対応できる世界クラスのサプライヤーを利用できるようになる。FoxconnがDRIVE HyperionセンサースイートもEVに活用するという決断は、安全性、信頼性、または品質を損なうことなく、量産への道を加速するのに役立つ」と述べている。