TIOBE Softwareから、2023年1月のTIOBE Programming Community Index (PCI)が公開された。TIOBE PCIは、複数の検索エンジンの検索結果から、対象となるプログラミング言語がどれだけ話題になっているかをインデックス化したもの。

2023年1月におけるインデックスは次のとおり。

順位 プログラミング言語 インデックス値 推移
1 Python 16.36%
2 C 16.26%
3 C++ 12.91%
4 Java 12.21%
5 C# 5.73%
6 Visual Basic 4.64%
7 JavaScript 2.87%
8 SQL 2.50%
9 Assembly language 1.60%
10 PHP 1.39%
11 Swift 1.20%
12 Go 1.14%
13 R 1.04%
14 Classic Visual Basic 0.98%
15 MATLAB 0.91%
16 Ruby 0.80%
17 Delphi/Object Pascal 0.73%
18 Rust 0.61%
19 Perl 0.59%
20 Scratch 0.58%
  • 1月TIOBE Programming Community Index / 円グラフ

    1月TIOBE Programming Community Index / 円グラフ

  • 1月TIOBE Programming Community Index / 棒グラフ

    1月TIOBE Programming Community Index / 棒グラフ

TIOBE Softwareは2022年に最も躍進したプログラミング言語として「C++」にアワードを贈った。C++は2022年に4.62%インデックス値を増やした。2位はC言語(3.82%増)、3位はPython(2.78%増)と続いている。C++は2022年11月にはJavaを抜いて3位に順位を上げており、この傾向は今後数年間の継続が予測されている。

TIOBE SoftwareはC++が躍進している理由として、ハイレベルなオブジェクト指向言語でありつつも優れたパフォーマンスを実現しており、比較的メンテナンスが容易な大規模で高速なソフトウェアが開発可能である点と、ここ数年で進んだ新しい言語仕様に準拠した点を挙げている。

C++では2011年にわゆる「C++11」と呼ばれる新しい言語標準が公開された。1998年以降で最初の注目すべき新しいスタンダードとされており、興味深い機能が追加されている。公開されてもしばらくの間はこの新しい言語標準をサポートしたコンパイラがなかったことからC++の人気が上昇に転じるまで数年のタイムラグがある。しかし、以降徐々にC++のインデックス値が増加する傾向が続いている。

最近公開された「C++20」はモジュールといった興味深い機能が追加されており、C++11と同様の傾向をもたらすと予測されており、向こう数年間はC++20の影響でC++のインデックス値は増加傾向を継続するのではないかとの見解を示している。

TIOBE Softwareは2022年におけるそれ以外の傾向として、Rustがトップ20に再び入ったこと、Cとの相性がよいLuaが30位から24位へ急上昇したこと、F#が74位から33位へ急上昇したことなどを挙げている。C++の上昇傾向やRustのトップ20位入りなどから、パフォーマンスが人気の重要な理由になっている可能性を説明している。