アイ・ティ・アール(ITR)は1月10日、国内のUEBA(User and Entity Behavior Analytics:ユーザとエンティティの行動分析)運用監視サービス市場規模推移および予測を発表した。

同発表によると、UEBA運用監視サービス市場の2021年度の売上金額は12億2000万円、前年度比48.8%増となった。

  • UEBA運用監視サービス市場規模推移および予測(2020~2026年度予測) 出典:ITR

    UEBA運用監視サービス市場規模推移および予測(2020~2026年度予測) 出典:ITR

UEBAは、導入することでユーザーや機器などからの異常な振る舞いを検知し、内部不正、コンプライアンス対策、サイバー攻撃発生時の迅速な対応につなげることが可能になるツールだ。

しかし、UEBAを導入したものの、アラートがあがっても対処方法がわからないなど、運用に課題を抱えている企業が多いのが実情という。そのため、UEBAを販売・実装する際に、運用監視サービス込みで提供するセキュリティサービスベンダーが増加しており、市場が急拡大しているとのこと。

また同市場の2022年度は同37.7%増を見込んでおり、2021年度から2026年度にかけてのCAGRは15.7%、2026年度は25億円に達すると同社は予測している。

ITRのコンサルティング・フェローである藤俊満氏は、「企業で発生したセキュリティインシデントは、外部からのサイバー攻撃の比率が高いと思いがちだが、実際には内部からの情報漏洩・改ざんや内部不正行為のほうが圧倒的に多いことが明らかになっている」と、UEBAを導入する重要性をコメントしている。