習慣がもつパワーを軽視することなかれ。いい習慣を味方につけることができれば、生産性が上がるし、心身を健康に保つことができる。企業家向け情報サイトのEntrepreneurが「6 Ways Developing Good Habits Can Significantly Improve Your Productivity」として、ポイントを伝授している。
習慣とは特定の行動を無意識に行うもので、大体の場合で小さなことだ。食後にコーヒーを飲む、寝る前にストレッチするなど様々だ。朝起きたらスマホを手に取る、というのも習慣だ。良い習慣もあれば、悪い習慣もある。
エクササイズ、資格や語学の学習などを長続きさせるのに苦労しているとき、習慣にすることができれば長続きするというのは、よく言われていること。記事ではこの習慣を、生産性アップに活用しようとしている。習慣と生産性との関係はどのようなものか。早速見てみよう。
1.認知の負荷(cognitive load)を軽減できる
最初にあげるメリットが、認知の負荷を軽減できること。何かをするという意思決定をするとき、タスクを切り替えるとき、などは認知の負荷を生じさせる。一方で、習慣はほとんど無意識。つまり考えることなく作業するため、認知負荷を軽減できるというのだ。
特定の人へのメールへの返信を早くするのであれば、メールソフトウェアのフィルタを使って、特定のフィルタについては新着が届けば即返信。メールにいつ返信しようかと考える必要をなくし、何をどう書くかにエネルギーを注ごう。
2.モメンタムの感覚が得られる
運動する、ToDoリストを作るなどの良い習慣は、生活に良い変化を与えてくれる。やる気が出る、前向きになるような行動を習慣にするこrとで、生産性も上がるというわけだ。朝起きてすぐに走る、寝る前に次の日のToDoリストを作る、など、モチベーションを高めるようなことを習慣にしてはいかがだろう。
3.時間やエネルギーを節約する
1.に似ているが、ここではもう少し広い行動が含まれる。
例えば、仕事が終わったらデスクを片付けることで、資料や備品の整理ができる。どこにいったっけ?と探す時間が減るだろう。デジタルの整理でも、ラベルやタグを使って整理すると決めたら、習慣にしよう。ここでは自動化の力も借りたい。
4.健康的な行動を維持できる
食事、運動など健康に良い行動を習慣にできれば、心身ともに健康になる。習慣として繰り返すことで、自動的にする脳内の神経経路ができる。習慣にして、頑張って続けることで、体や心に良いことを楽に続けられるようになる。これはもちろん、仕事にも良い影響があるはずだ。
5.達成感を得られる このようにして良い行動を習慣にすることで、自分が進歩しているという感覚が出てくるはず。1週間、2週間、1カ月と続くことで達成感が得られて、自己肯定感が高まるだろう。
認知の負荷の軽減。参照している別記事「Barack Obama, Richard Branson and Mark Zuckerberg All Swear By This High-Performance Habit 」では意思決定プロセスを軽減をするために毎回同じ衣服を着て、同じ朝食をとる著名人のエピソードなども紹介しているが、判断疲れ(decision fatigue)抑止は重要なテーマであることを示している。
テレワーク時の書斎にはプライベート用のPC/スマートフォンも含む複数の端末が同一空間の手の届く範囲に並び、それぞれがログインパスワードとIDからはじまるデジタル空間へと繋がる。それぞれに役割の異なるメールやコミュニケーションツール、ソフトウェアなどが備わるが、仮にすべてが一度も触っていないツールであるならば認知負荷は膨大だ。よくよく考えると、触って慣れ親しんだ過去の蓄積から成る"習慣化"で小さな意思決定を防いでいる。
コロナ以前は使用可能であった使い慣れたソフトウェアが業務環境では使えなくなった筆者は、多くのツール資産を再活用するために、年末年始にかけてプライベート環境にネイティブなWindows 11を導入したが、見過ごしていた認知負荷の軽減に役立ちそうな機能が目についた。新機能の「スナップレイアウト」だ。
エディタやブラウザ、ファイルにフォルダと必ず一日に数十回は押すことになる「最大化ボタン」上にマウスカーソルを置くと、デスクトップ上で開いているツール配置の雛形が二分割、四分割といくつかのスナップが提案され、ボタンを押すとその場所に配置される。