新学習指導要領で課題感のある教科1位は「情報」- リクルートが調査

リクルート進学総研は1月5日、高校の教育改革に関する現状を明らかにするため、全国の全日制高校を対象に実施した、新学習指導要領、ICT活用、キャリア教育、進路指導、学校改革等の取り組みに関する調査結果を発表した。

「新学習指導要領」への対応の進捗度度（全体／各単一回答）（出典：リクルート進学総研）

この調査は2022年8月4日～9月9日、全国の全日制高等学校4721校を対象に、郵送調査＋インターネット調査により実施したもの。同調査によるリリースは「新学習指導要領・ICT活用」編、「進路指導・キャリア教育」編の計2つあり、このリリースは「新学習指導要領・ICT活用」編となる。

新学習指導要領への対応の進捗度は、「授業」「教材」「評価」いずれも「計画通り（計画以上）に進んだ」が7割を超え、課題感のある教科としてあげられているものは、1位が「情報」（46.3%）、2位が「地理歴史」（37.2%）、3位が「国語」（32.7%）であった。

また、「総合的な探究の時間」への取り組みによる生徒の変化として「そう思う」割合が最も高いのは、「主体性・多様性・協働性が向上した」（12.4％）で、「ややそう思う」まで含めると合計61.3％がこのことについて変化を感じている。取り組むにあたっての課題は「教員の負担の大きさ」が78.8％で最多となり、次いで「教員間の共通認識不足」（53.6%）、「教員の知識・理解不足」（43.9%）が続いた。

「総合的な探究の時間」への取り組みによる生徒の変化（「総合的な探究の時間」導入校／各単一回答）（出典：リクルート進学総研）

ICT活用への取り組みによる生徒の変化として「そう思う・計」の割合が高いのは、「学びに向かう姿勢・意欲が向上した」（42.5％）、「主体性・多様性・協働性が向上した」（41.6％）。今後の教育活動におけるICTの活用方法は「宿題・課題等をオンラインで配布」が74.3％で突出し、前回より6.3ポイント上昇した。