2023年の年頭にあたり、SCSK 代表取締役 執行役員 社長 最高執行責任者 當麻隆昭氏は、同社役職員に対し、以下の年頭挨拶を行った。

皆さん、新年あけましておめでとうございます。

昨年も新型コロナウイルスが猛威を振るい、夏場には新規感染者数が過去最多を記録するなど、引き続き新型コロナウイルスに悩まされる一年でありました。海外に目を向けると、やはりロシアによるウクライナ侵攻が大きな出来事となりました。この争いが一刻も早く解決し、現地の方々の安全、そしてこれまでの日常が取り戻されることを願うばかりです。

一方、年の後半には嬉しい出来事もありました。サッカーワールドカップでの日本代表の大活躍は、日本中の人々に勇気と感動、そして未来への希望を与えたことでしょう。

当社においても、昨年11月の日経「スマートワーク経営」調査で、3年ぶりに偏差値70を超え、最高ランクの星5つを獲得するという嬉しいニュースがありました。CMによるブランド力・市場浸透の評価が上がるとともに、人材投資、ワークライフバランスで引き続き高い評価を得られました。今後も当社がリーディングカンパニーであり続けるために、次の新たな時代に向けて一歩進んだ働き方、コミュニケーションや組織マネジメントのあり方などを追求し、これから先のさらなるイノベーションの発揮、事業変革に繋げていきたいと思います。

今年度は、現中期経営計画の締めくくりの年として、3つの基本戦略である「事業革新」「DX 事業化」「人財投資」において、さまざまな施策を着実に実行しています。次年度からスタートする次期中期経営計画にも繋がるよう、全社一丸となって、最後までやり切りましょう。

2023年も、新型コロナウイルスの感染動向、不安定な世界情勢による景気への影響は少なからず続き、さらには新たな事象がいつ起きるかもわからない、不確実な時代であることに変わりありません。 そのような環境下、当社グループは、2030 年の共創IT カンパニーの実現に向け、新たな中期経営計画をスタートさせます。 最終化に向けて議論を重ねておりますが、事業変革に向けて、「成長市場、社会課題対応分野 へのシフト」「高付加価値分野へのシフト」「高生産性モデルへのシフト」の3つのシフトを実行していきます。これを実現するために、事業、顧客、案件の各単位で選択と集中を行い、ダイナミックな変革を実行していきます。

さらには、事業変革を支えるための先端技術力の強化、Well-Being 経営の推進、社員エンゲージメントの向上施策にも取り組んでいきたいと思います。これらを全社一丸となって実行していくためには、組織力に加え、「個の強さ」が重要だと考えます。

再びサッカーワールドカップの話に戻りますが、日本代表の活躍から感じたのは、ワールドカップの舞台でも気後れしない精神力、世界レベルのスピード、突破力など、これまでにはない「個の強さ」が備わったということです。個の強さというのは、共創IT カンパニーを目指す当社グループにも繋がることです。我々も、日本国内だけでなく、世界の技術やビジネスに目を向ける、ダイバーシティ&インクルージョンの観点からも、属性差のみならず、多様な考え方、バックグラウンドなどを受け入れていくことが重要です。

個の強さを高めるために自らを変革し、社員一人ひとりが市場価値を高める、それにより当社グループ全体がさらに強くなる。これは、人が最大の経営資源である当社にとって、とても重要なことです。さらには、顧客や社会との共創においては、当社は個であり、我々自身が変革し、強さ・強みをもって付加価値を提供し続けることで、初めて顧客や社会から共創を求めていただけるものだと思っています。

皆で、自ら変革に取り組む勇気と、それを実行する覚悟をもって、この1年間を過ごしていきましょう。

2023年が、当社グループの益々の発展、そして皆さんと皆さんのご家族にとって幸せな1 年となることを祈念 して、年頭の挨拶とさせていただきます。