Microsoftはこのほど、「Microsoft research uncovers new Zerobot capabilities - Microsoft Security Blog」において、「Zerobot」と呼ばれているボットネットの新機能を発見したと伝えた。Microsoft脅威インテリジェントセンター(MSTIC: Microsoft Threat Intelligence Center)によって改良されたZerobotの亜種が観測されている。
Zerobot(ZeroStresserとも呼ばれる)は、主にIoT(Internet of Things)やWebアプリケーションの脆弱性を悪用して拡散するGoベースのボットネット。新たなエクスプロイトや機能を継続的に追加している脅威とされている(参考「Go言語で書かれたユニークなボットネット、IoTの脆弱性介して広がる | TECH+(テックプラス)」)。
最新のZerobot亜種が新たに複数の脆弱性を悪用していることが明らかとなった。特定された主な脆弱性は次のとおり。
- CVE-2017-17105 Zivif PR115-204-P-RS
- CVE-2019-10655 Grandstream
- CVE-2020-25223 WebAdmin of Sophos SG UTM
- CVE-2021-42013 Apache
- CVE-2022-31137 Roxy-WI
- CVE-2022-33891 Apache Spark
- ZSL-2022-5717 MiniDVBLinux
インターネットに公開されているIoTデバイスは、パッチが適用されていないものやセキュリティ対策が不適切なものなどが多く存在するとされており、サイバー犯罪に悪用されるケースが増えてきている。このようなボットネットに対し、Microsoftは包括的なセキュリティソリューションを導入してエンドポイントを強化することやすべてのIoTおよび運用・制御技術(OT: Operational Technology)デバイスの可視化および監視し、脅威の検出と対応を行うことを推奨している。
デフォルトのパスワードを強力なものに変更して外部からのSSHアクセスをブロックすることや最新のパッチやアップデートの適用、アクセス権限の最小化など基本的なセキュリティ対策を実施することも望まれている。