東日本電信電話 北海道事業部(以下、NTT東日本)は12月19日、実証代表者として採択された総務省の「令和4年度地域課題解決型ローカル5G等の実現に向けた開発実証」において、ローカル5G(第5世代移動通信システム)などの無線通信ネットワークを活用してルーラルエリア(都市部から離れた地域)と遠隔にいる専門医をつなぎ、高画質な映像を用いた遠隔診断やロボット制御による検査を行う遠隔医療サービスの提供に向けた実証を岩見沢市北村地区・毛陽地区にて2023年1月中旬より開始することを発表した。
全国的に少子高齢化や人口減少が進み、その対策が必要とされる中、都市部から離れた地域では都市と同様のサービス提供が困難なことが多く、ほとんどの自治体では遠隔でさまざまなサービスを受ける機会を増やし、住民サービスを向上させる必要に迫られている。
そこで今回、NTT東日本らは「医療資源の少ない地域などでの効率的かつ効果的な医療提供体制の整備」「医療従事者の働き方改革」などに寄与することを目的として、ICT(Information and Communication Technology:情報通信技術)を活用した遠隔医療の実証に取り組むとのことだ。
実証では、岩見沢市のルーラルエリアにおいて専門的な医療が発生した場合にも、かかりつけ医など地域の医療従事者が遠隔にいる専門医の指示を仰ぎながら、ローカル5Gを用いた8Kなどの高解像度映像伝送を通じたプレ診療や、触感を伝えることができるリアルハプティクス(力触覚)機能を具備したロボットアームを用いた遠隔検査が可能かを検証する。
なお、リアルハプティクスとは、対象の硬さや柔らかさ、変形やたわみなどを高精度に伝達できる技術だ。