The Registerは2022年12月12日(現地時間)、「China bans deepfakes created without permission or for evil • The Register」において、中国が無許可や悪用目的で作成されたディープフェイクを禁止したと伝えた。中国サイバースペース管理局(CAC: Cyberspace Administration of China)からディープフェイクの作成に関する規則が発行され、中国で安易にディープフェイクが作成できなくったことが明らかとなった。
ディープフェイクは、深層学習(ディープラーニング)を用いて、2つの画像や動画の一部を結合させて、元とは異なる動画を作成する技術。視聴者を欺く可能性があることから、世界中で議論されている動画技術とされている。
中国国内においても被写体の許可なく作成したり、国益に反すると考えられるものを描写・発言したりすることを禁止する規則が発表されたことが確認されている。中国国民に向けた規則が発行されたことから、中国政府が明らかにディープフェイクに対して懸念を抱いていると分析されている。
一方で、規則から中国でディープフェイクが広く利用されることを期待しているようにも見て取れたとも述べられている。例えば、チャットボットなどのアプリケーションでディープフェイクを使用することが認められていることがわかった。
ただし、その場合、ディープフェイクにデジタル創作物であることを示す必要があるとされており、許容されるオンラインコンテンツに関する中国の無数の規則を考慮しなければならないことが指摘されている。また、実名を含む利用者登録の義務化も盛り込まれており、無名のユーザーがディープフェイクに手を出すことが禁止されていることが判明している。