Malwarebytesは2022年12月13日(米国時間)、「Man watches as stolen phone travels from UK to China」において、英国でiPhoneが盗まれた事件について伝えた。被害者は事前にAppleの「探す(Find My)」サービスの設定を有効にしており、最終的にiPhoneが中国まで運ばれたことまで確認されている。

  • Man watches as stolen phone travels from UK to China

    Man watches as stolen phone travels from UK to China

iPhoneを盗んだ犯人はまず端末を再び使えるようにするため、ロック中でも閲覧可能な所有者の緊急連絡先にテキストメッセージを送信してきたという。送られてきたメッセージは公式のAppleを偽ったフィッシングメールとなっており、iPhoneが見つかったことと偽の「探す」Webサイトのリンクが貼られていたという。偽のWebサイトは被害者のApple IDを窃取するために用意されたもので、ロックされたiPhoenを犯人が再アクティブできるようにするために送られてきたと分析されている。

その後、盗難にあってから1カ月たった頃に盗まれたiPhoneのアクティベーションロックを解除するためのパスワードを要求するメールが被害者に届くようになったという。また、盗まれたデバイスが英国から中国の深圳まで移動していたことが確認できたと報告されている。

盗まれた携帯電話が中国に渡ることは、意外にも珍しいことではないと指摘されている。このような事件をネットで検索すると、似たような事例が多数引っかかるという。盗まれたiPhoneの多くが「闇商人のネットワーク」を経由して、非常に携帯電話が安価な都市の新たな所有者に渡るとのことだ。多くの場合、盗まれたiPhoneの最終目的地は、盗難品であることを知らない消費者とされており、携帯電話をどうにかして手に入れたいユーザーの元にいくとされている。

携帯電話やノートパソコンなどのデバイスが盗まれることはよい経験ではないが、万が一に備え、盗まれる前にベンダーが提供しているセキュリティ対策を施しておくことが望まれている。