中堅電源半導体サプライヤであるトレックス・セミコンダクターは12月12日、韓SKグループのYes Powertechnix(YPTX)と、今後の市場拡大が期待される化合物半導体を主軸にしたパワー半導体事業において、相互ビジネスの拡大を視野に入れ、グローバル市場における両社ブランド製品の向上を目指した戦略的協業に関する基本合意書の締結を交わしたことを発表した。

今回、合意した内容は以下の4点

  1. 両社ブランド製品の購入および再販の相互協力(OEM、ODM)
  2. 両社が保有するリソース(人材、試験・製造設備)の有効活用
  3. 製品の共同開発
  4. 両社製品のCo-marketingおよび販売協力

YPTXは、2017年に設立されたSiCデバイス(ダイオードおよびトランジスタ)の設計から製造まで一貫して行う専業ベンチャーで、韓国内に本社・研究所と製造ラインを保有し、自社デバイスならびにファウンドリサービス含め、150mmのSiCウェハを年間数万枚規模で生産している。

一歩のトレックスは、子会社のフェニテックセミコンダクターとともにパワー半導体の開発を進めており、YPTXとの協業によりSiCデバイスの開発強化・ラインナップ拡充を急速に進めていく予定としている。

なおSKグループでは、傘下のSK Siltronが米国でSiCウェハ製造工場を増設するとともに、韓国本社工場でも新たにSiCエピタキシャル成長の準備をするなど、グループを挙げて車載向けを中心としたSiCビジネスの拡大を図っている。

  • YPTXのSiC MOSFET(ウェハ)とSiC Boot-Strap Diode(BSD)

    YPTXのSiC MOSFET(ウェハ)とSiC Boot-Strap Diode(BSD) (出所:トレックス・セミコンダクター)