パーソルプロセス&テクノロジーは12月13日、自社のDX(デジタルトランスフォーメーション)人材育成に関与、もしくは関与する予定の企業の経営者・会社員1,000名を対象に実施した「DX・デジタル人材育成トレンド調査2022」の結果を発表した。

育成課題は、「取り組んでいるがDXにつながらない」が28.2%で最も多かった。これに、「推進できる人がいない」(27.4%)、「ニーズに合った育成サービスがない」(25.3%)と続く結果に。業種別でみると、建設業では「予算が取れない」、「運輸業、郵便業」では「対象者が決められない」が多く、「DX・デジタル人材」育成の初期段階に課題があることがうかがえる結果になっている。

  • DX人材育成の課題(パーソルプロセス&テクノロジー調べ)

教育方法は、各層で「自社のe-ラーニング」が最も高くなっており、特に「経営層」では59.3%で、他層に比べて高いことが分かったという。3つの層すべてにおいて、トップ3が「自社のe-ラーニング」「自社内製の研修」「社外の専門家による研修」であることも判明している。

  • DX人材の教育方法(パーソルプロセス&テクノロジー調べ)

取り組み内容については、全体では「AI/データ」が最も高い46.5%という結果になっており、「DX企画」(38.8%)、「DX基礎知識」(35.3%)が順に続く。

  • DX人材育成における取り組み内容(パーソルプロセス&テクノロジー調べ)

育成が必要なDX人材レイヤーについては「現場でDXを企画・推進するデジタル変革人材」が65.6%で最多だった。これに、「現場でデジタルを活用できるデジタル活用人材」が46.2%、「高度なDXスキルを有するデジタルコア人材」と続いている。

DX戦略の目的別でみると、「新しいビジネスの開発」「新しい販路の確立」「マーケティングのデジタル化」は「デジタルコア人材」で高く、「データの利活用」「働き方改革」は「デジタル活用人材」で高い傾向が明らかになった。

  • 育成が必要なDX人材レイヤー(パーソルプロセス&テクノロジー調べ)

  • DX人材レイヤーとは(パーソルプロセス&テクノロジー調べ)

1人当たりの教育予算は「10万円以上~50万円未満」が22.8%、「50万円以上~100万円未満」が16.9%で、ボリュームゾーンとなっている。業種別では、「運輸業、郵便業」「医療、福祉」では「100万円以上」が10%を超えており、 他業種と比べて高い傾向に。また、「医療、福祉」では、「50万円以上~100万円未満」も他業種と比べて高くなっており、1人当たりの教育予算が高いことが分かったという。

  • DX人材の教育予算(パーソルプロセス&テクノロジー調べ)