働き方が完全な対面から、リモートを組み合わせたハイブリッドになると予想されている。業務でのリスキルとして、コミュニケーションなどこれまで"ソフトスキル"と言われたものも含まれて然るべきだろう。そして、リーダーもスキルをアップデートすべきだ。
世界経済フォーラム(WEF)が、「Hybrid working: Why your company should embrace digital soft skills」という記事で、ハイブリッド時代のリーダーに求められるスキルを分析している。
リーダーに求められる能力はさまざまだが、率いる力、自分の思いを伝えたり、部下の話を聞いたりするコミュニケーション能力は欠かせないのではないか。対面だったコロナ前と比べると、自分も部下もリモートで働くハイブリッドの世界では、能力の発揮方法が少し変わってくる。
「ニューノーマルはすでに存在していたソフトスキルの知識ギャップを再定義しており、将来のオフィスに必要なスキルとは何かを再度考える必要がある」と記す。
ソフトスキルとは、チームビルディング、コキュニケーション、問題解決能力などの認知能力や対人能力を指す。ハイブリッドの世界では、これに、デジタルをブレンドしていく必要がある。これを、「デジタルソフトスキル」とし、早期に習得しておく必要があると記事は記している。
リーダーは部下を含む人を理解し、信頼を構築し、インスピレーションを与える存在であるべきだ。これまでならミーティング、場合によっては飲みニケーションなどで理解の場を設けてきた。ハイブリッドでこれをどうやるか。
従業員はデジタルではマルチタスクで画面を、場合によっては端末を切り替えながら、仕事をしている。以前なら会議室に集まってもらうことができたが、Zoomミーティングでは自分の熱量が伝わりにくく、相手の反応も見えにくい。
そこで、ミーティングの数を減らして、より意図を明確にすべきだと記事はアドバイスする。
管理のやり方も変える必要がある。これまでなら、会社に来ていた部下に進捗を報告させたり、なんなら後ろに立って見張ることもできる。だがデジタルでは、メンバーが同時に同じ場にいない。そこで重要になるのがオンラインのプラットフォームだ。ここでお互いに言語化して進捗を報告する。コラボレーションも集約することで、誰が何をやっているのかが明確になる。
そのためには、リーダー自らがデジタルのコミュニケーションとコラボレーションツールを使いこなし、BIなどで成果や業績をリアルタイムで見える化していく必要がある。