宇宙航空研究開発機構(JAXA)は12月9日、JAXAベンチャー認定企業である天地人への出資を行ったことを発表した。
天地人はJAXAの観測衛星をはじめとする地球観測衛星などから生成される宇宙ビッグデータを活用した土地評価サービス「天地人コンパス」などの事業を展開する宇宙ベンチャー。内閣府から宇宙開発利用大賞を受賞しているほか、直近でも衛星データの国際的なコンテスト「コペルニクス・マスターズ」の日本大会で優勝するなど、高い実力のもと、衛星データの活用ならびにビジネスモデルに注目を集めつつある。
今回の出資は、2021年4月に施行された「科学技術・イノベーション創出の活性化に関する法律」の改正を受けて可能となったJAXAの出資業務第1号案件となる。2022年4月にJAXAからの出資を希望する成果活用事業者の募集を実施し、応募企業の中から今回の出資決定に至ったとJAXAでは説明しているほか、天地人は、「JAXAとして初の出資案件でもあるこの度の資金調達は、衛星データの新しい活用方法の開拓や、着実に事業を拡大していることが評価され、出資に繋がったと考えております」というコメントが出されている。
なおJAXAでは、今後も出資機能などを活用し、宇宙産業分野における資金調達や新規事業創出を後押しし、JAXA研究開発成果の最大化および社会実装の実現、新たな市場形成に資する取り組みを進めていくとしている。