大日本印刷(DNP)と同社グループのサイバーナレッジアカデミー(CKA)は12月8日、東京都のCSIRT(Computer Security Incident Response Team)や各組織の情報システム担当者、全職員(知事部局等および公営企業)の約4万人を対象に、職層別のサイバーセキュリティ教育を支援すると発表した。

  • 体験型実践演習の実施イメージ

    体験型実践演習の実施イメージ

受講者数やカリキュラムの内容に応じて、リアルな集合演習やオンライン研修を的確に組み合わせてサイバーセキュリティ人材育成を実施する。サイバーセキュリティについてわかりやすく解説した講義テキストや動画を活用する。

また、CSIRTなどのセキュリティ担当者に対し、サイバーセキュリティ先進国であるイスラエル企業の訓練システム「TAME Range」を活用し、企業の一般的なネットワークシステムを模した仮想環境(サイバーレンジ)を使った体験型実践演習を実施する。演習を通じて「サイバー攻撃全体の流れ」の理解につなげる。

セキュリティを専門としない職員に対しては、標的型攻撃メール訓練を行うとともに、サイバーセキュリティの実態の理解に向けて、ランサムウェアの標的型攻撃やフィッシング攻撃など、実際のサイバー攻撃と被害の状況を動画で学ぶプログラムを実施。動画によってインシデント発生時の初動対応策や再発防止策を伝える。

さらに各職層別の教育プログラムの終了後にアンケートを収集・分析。アンケート結果に基づいて、潜在するセキュリティ課題を抽出するなど、さらなるセキュリティ対策につなげていく考えだ。