ユニリタとグループ企業でMaaS(Mobility as a Service)事業を展開するユニ・トランドは12月5日、高速バス会社向けに価格提案システムの支援で最適な運賃カレンダー作成とノウハウの蓄積による継続的な運賃値付けを実現する「PRAC(Price RAnk Calendar)」を開発、西武バスに導入したことを発表した。

  • 「PRAC」による運賃カレンダー作成イメージ画像(同社資料より)

    「PRAC」による運賃カレンダー作成イメージ画像(同社資料より)

同社開発の「PRAC」は、過去の運行実績便から実績の伴わない値付けした運賃ランクを検出し、最適化を行う「データ解析による価格提案機能」、運賃ランクごとの実績を複数の角度で見える化し、今後の運賃ランク決定を支援する「実績の見える化機能」などの機能を持ち、運賃策定をサポート。保有する運賃データやコストデータ、カレンダーデータをwebブラウザから簡単にインポート可能な「データ自動投入機能」などにより、データ整形や加工不用で効率的なシステム運用にも対応し、今後のマーケティング施策に対する効果確認が可能な「効果測定機能」の提供も行う。

運賃決定手段としてAIや機械学習を活用し最適な価格を機械的に決定する「ダイナミックプライシング」ではなく、企業の諸事情を勘案した価格提案機能による運賃と前年度の実績から価格カレンダーを作成し、効果測定を実施しノウハウを蓄積、継続的に運用し最適な価格を導き出す知識蓄積型のシステムを採用。高速バスのエリアごとの運賃策定は、イベントなどに合わせた運賃ランク設定など効果検証を合わせ業務負荷が大きいものだが、システムを導入した西武バスでは1カ月ごとに更新・作成していた運賃カレンダーを自動化することで工数削減を見込んでいる。