フロンティアコンサルティングは1月5日に、本社オフィスを大手町ビル(東京都千代田区)に移転していた。同社は12月6日、本社移転に伴って国内拠点勤務社員約220名を対象に実施した、「東京本社移転がソーシャルキャピタルおよびコミュニケーションに及ぼす影響」調査の結果を公表した。

本社移転前後で見込まれる心理的な改善点や、ソーシャルキャピタルの変化、コミュニケーション機会の増減などについて、オフィス移転前後でそれぞれ338問(移転前)と342問(移転後)の設問により回答を得ている。

  • フロンティアコンサルティング新オフィス

    フロンティアコンサルティング新オフィス

調査の結果、値が高いほど繋がりが多くコミュニケーションの密度が濃いことを示す「クラスター係数」は、移転前後で0.77から0.84へと伸長した。また、値が小さい組織ほど発せられたコミュニケーションが全体に行き渡る効率が高いことを示す「スモールワールド係数」は1.27から1.24へと改善が見られたとのことだ。

新たな社員の入社により移転前後で調査対象が増加したにも関わらず、人間関係の活性化を示唆するネットワーク指数が改善しているようだ。

  • 全社ネットワークの可視化イメージ

    全社ネットワークの可視化イメージ

同社によると、ソーシャルキャピタル指数の伸長がコミュニケーション能力の向上につながり、人間関係指標を強化する関係が見られる解釈性の高いモデルが表出したという。本社移転と同タイミングで実施したリブランディングによって掲げるパーパス(働く人と働く場所の未来をつくる)と、新たな本社のテーマである「ソーシャルキャピタル」および「パーパス・ドリブン ワークプレイス」が相乗効果をもたらしたとしている。

  • 人間関係活性化のモデル

    人間関係活性化のモデル

同社は本社移転を機に、全社員を対象に「関わり」を考えるワークショップを計12回実施している。その他、社内外との関わりを念頭に置いたトークセッションやオンライン懇親会などの社員向けイベントも定期的に開催した。