Sansanは12月1日、アナログな紙書類に依存した業務で発生する「トラブルあるある」をまとめた「紙トラブル番付」を発表した。この番付は、請求書、契約書、注文書、名刺といった紙書類を扱う業務に携わる1000名のビジネスパーソンを対象とした調査を元に、頻繁に発生している計10種類のトラブル事象を相撲の番付形式で東西の横綱、大関、関脇、小結、前頭にまとめたものだという。
東の横綱は、データで届いた請求書を紙に印刷・押印、その後スキャンしてデータ保存・メール送付などを行う非効率な「なんちゃってオンライン請求書」。西の横綱は、膨大な数の契約書ファイルから特定の物を探しているが見つからない「契約書迷子」となった。 以下、東西それぞれ、横綱~前頭までの番付(計10あるある)を紹介する。
「なんちゃってオンライン請求書」。データで届いた請求書を紙に印刷・押印、その後スキャンしてデータ保存・メール送付等を行う非効率なやり取り。
「契約書迷子」。過去に締結した契約書の中から特定の物を参照したい時に、書類・ファイルが膨大にあり見つからない、探すのに苦労する。
「請求書スタンプラリー」。請求書の支払い承認印を役職順にもらう規定があり、押印依頼で社内を駆け回る。
「名刺大捜索」。もらった名刺が整理できておらず、連絡を取りたい時に名刺の山を捜索する。
「FAX注文書 安否確認」。FAXで注文書を送付後、無事届いたかどうか、別途電話やメールで相手先に確認する。
「神隠し請求書」。紙で受領した請求書が紛失・行方不明になり、経理への提出期限を過ぎてしまう。
「難読FAX注文書」。FAXで届いた注文書の手書き文字が、雑で汚くて判読不能。
「契約書押印ストレス」。契約書に押すハンコは失敗が許されないため、押印する時に異常に緊張する。
「メアド打ち込み目視確認」。名刺交換した相手にメールを送る時に、メールアドレスを打ち間違えそうになる。
「契約書ハンコ出社」。上司・決裁者や法務のスケジュールに合わせて、契約書の押印業務のためだけに出社する。
Sansanが実施した調査結果によると、6割以上のビジネスパーソンが「紙の書類があることで、業務上の非効率が生じている」と答えており、「2023年はもっと業務のデジタル化やDXを推進してほしい」との声も8割以上から寄せられた。リモートワークが普及する現在でも、多くの企業で請求書・契約書・注文書など紙の書類はいまだ残っているのが現状だ。