日立建機は11月29日、茨城県ひたちなか市にある常陸那珂工場敷地内の「日立建機ICTデモサイト」を茨城県土浦市に移転すると発表した。
ICTデモサイトは、顧客や業界関係者などが、国土交通省が推進する「i-Construction(アイ・コンストラクション)」への理解を深めたり、ICT(情報通信技術)を活用した施工を体験するため、2016年10月に常陸那珂工場敷地内に開所された。
i-Constructionとは、同省が掲げる20個の生産性革命プロジェクトのうちの一つで、測量から設計、施工、検査、維持管理にいたるすべての事業プロセスでICTを導入することにより建設生産システム全体の生産性向上を目指す取組みのこと。
ICTデモサイトは近年、顧客や業界関係者のみならず、ICT施工に関する社内研修やICT施工ソリューションの開発などにも活用してきたという。また、2018年4月には、「日立建機 香川ICTデモサイト」も開所しており、国内の2拠点でICT施工に関する周知を進めている。国土交通省によれば、ICT施工を複数回活用したことがある企業は6割を超えているという。
移転後のICTデモサイトは、2023年4月からの稼働を予定。今回の移転により、都心からのアクセスがよくなるため、従来以上に多くの人がICT施工ソリューションを体験する機会の創出を見込んでいる。また、ICT建機やICT施工ソリューションの開発部門との連携強化を進めていく考えだ。