パーソルキャリアは11月29日、「doda ビジネスパーソンと企業の転職意識ギャップ調査」第3回の結果を発表した。これによると、営業職の転職に関してインサイド・セールス/カスタマー・サクセスに最も必要と思うスキルでは、個人と企業に違いが見られた。
同調査は同社が11月10~14日にインターネットにより実施したものであり、調査対象は転職を検討中または興味がある営業経験3~8年以内の20~30代男女会社員および、自社でインサイド・セールス職/カスタマー・サクセス職の双方または一方を導入している全国の20~60代男女中途採用・人事担当者であり、有効回答者数は各200人で計400人。
なお、インサイド・セールスは電話やメール、ビデオ会議システムなどで顧客とコミュニケーションを取り、見込み顧客の獲得から商談設定・受注までを行う職種、カスタマー・サクセスは購入・契約後のフォローを通じて自社サービスの価値を最大限に引き出せるよう継続的に顧客を支援する職種と、同社は定義する。
dodaに掲載している営業職の求人数推移を見ると、全体では2022年10月の件数は2019年1月と比べて約2倍だが、インサイド・セールス/カスタマー・サクセスに限ると約18倍に増加している。
インサイド・セールス/カスタマー・サクセスにどの程度の興味があるかを尋ねると、個人ではそれぞれ6割以上が興味ありと回答している。企業には採用観点で興味関心を尋ねたところ、それぞれ8割以上が興味ありと回答した。
インサイド・セールスで最も必要だと思うスキルを聞くと、個人で3は「ヒアリング・スキル」が32.5%と最も多く、以下、提案スキル(25.5%)、顧客折衝スキル(11.5%)が続く。 企業に自社社員へ求めるスキルとして質問したところ、提案スキルが25.0%と最多であり、以下、顧客折衝スキル(20.5%)、情報収集スキル(17.0%)の順だった。個人は企業と比べてヒアリング・スキルを重視する傾向があると、同社は分析する。
カスタマー・サクセスで最も必要と思うスキルでは、個人ではタスク処理スキルが19.0%で最も多く、以下、データ分析スキル(18.0%)、課題特定スキル(16.0%)と続く。企業では顧客折衝スキルの22.0%が最多で、以下、データ分析スキル(18.5%)、タスク処理スキル(17.0%)の順だった。個人と企業の比較では、顧客折衝スキルで最も差が大きい。
インサイド・セールス/カスタマー・サクセスへの転職に関して、個人にはどのような不安を感じているか、企業には転職希望者がどのような不安を感じていると思うか聞くと、個人・企業共にいずれの職種でも「手厚い研修はあるか」が最も多い。