半導体およびハイテク産業の市場調査会社である英OMDIAは、2022年第3四半期(7-9月期)の半導体企業売上高トップ10を発表した。

大手メモリ3社(Samsung Electronics、SK hynix、Micron Technology)はいずれも前四半期比で2桁%のマイナス成長を記録。その結果、順位を3社とも下げており、中でもSamsungは、同0.1%減と下げ幅の低かったIntelに抜かれ2位となり、Intelが首位に返り咲いた。また、IntelのライバルであるAMDは、PCの需要減退と在庫の削減により、売上高は3大メモリメーカーに次ぐ下げ幅となる同15.2%減を記録。前四半期の7位から8位に順位を落とした。

  • 2022年第3四半期(7-9月期)の半導体企業売上高ランキングトップ10

    2022年第3四半期(7-9月期)の半導体企業売上高ランキングトップ10 (出所:OMDIA)

新型コロナの感染拡大にともなう、いわゆるコロナバブルに沸いた半導体産業だが、2022年第3四半期は市場の縮小が始まっており、市場規模は前四半期比7.0%減の1469億4900万ドルとマイナス成長を記録した。

  • 半導体市場の前四半期比での成長率推移

    半導体市場の前四半期比での成長率推移 (出所:OMDIA)

同社シニアリサーチアナリストのCliff Leimbach氏は、「2022年第2四半期はPC市場の軟調により、Intelは売り上げを前四半期比で17%ほど下落させた。代わって第3四半期の低迷の主な要因はメモリ市場の需要減退と在庫調整で、メモリ市場だけを見ると、市場規模は同27%減となったという。

2002年から2021年までの、第3四半期の前四半期比平均は8%だという。しかし、2022年第3四半期は同7%減となっており、これは記録的な下落率だという。通常、第3四半期はクリスマス商戦前の繁忙期にあたり、前四半期比でプラス成長となることが通例であるためである。

  • 2002年から2022年の各年第3四半期の前四半期比成長率

    2002年から2022年の各年第3四半期の前四半期比成長率。紫色が2022年第3四半期、青色は2002年から2021年までの平均値 (出所:OMDIA)