伊藤忠グループでICT分野を担う企業、伊藤忠テクノソリューションズ(以下略、CTC)とITコンサルタン事業を展開するエル・ティー・エス(以下略、LTS)は、AIでのデータ分析及び予測からビジネスにおける意思決定までを行う最適化技術の分野で業務提携契約を結んだことを24日に発表した。
最適化技術とは、データ解析によってもたらされた分類やパターン認識とそれをもとにした予測などの膨大な選択肢から最適な結果を「数理計画」や「メタヒューリスティクス」などの手法で導き出す技術。今回の協業は、最適化技術とAIを活用し"意思決定AI開発の共同提案とプロジェクトの共同推進"、"意思決定AIプラットフォームもしくはSaaS(Software as a Service)サービスの共同開発"、"意思決定AIに不可欠な最適化技術を持った人材育成"の3つの領域で行われる。CTCはAIでのデータ解析基盤や最適化システムの構築、LTSはビジネスプロセスの可視化と最適化などに実績を持つ。加えてLTSは既に小売業における商品陳列で効率的な生産計画などを自動化する手法を開発している。両社の持つ技術を活用し、意思決定AIを活用したサービスの開発を行う。 ユーザ企業の業務分析や要件整理を担当するLTSは、事業構造の整理と可視化、それをもとにした業務プロセス改善の立案と計画を行い、CTCがAIエンジンを含めたプラットフォーム開発の要件定義や実装、監視サービスや運営や操作のサポートサービスを行う。両社によれば、「意思決定AI」を活用することで、小売店舗においては、商品の種類や配置などの業務上の制約を加味した上での最適な陳列計画、物流現場では社内データから最適なトラックの配送計画やドライバーのシフトスケジュール、倉庫の在庫調整などを自動化することが可能になるという。