西日本電信電話(NTT西日本)、NTTコミュニケーションズ(NTT Com)、日本電信電話(NTT)は11月24日、1983年から毎年開催している合唱コンサート「サントリー1万人の第九」の第40回記念公演において、東京-大阪間をIOWN(Innovative Optical and Wireless Network)構想の構成要素であるAPN(All-Photonics Network)関連技術でつないだリアルタイム遠隔合唱の実証実験を実施することを発表した。
NTTグループが開発を進めるIOWN構想とは、同社グループが強みとする光を中心とした革新的な技術を活用して、高速大容量通信かつ膨大な計算リソースなどを提供可能となるネットワークおよび情報処理基盤の構想。
今回の実証実験では、大阪城ホール(大阪府 大阪市)、QUINTBRIDGE(大阪府 大阪市)、光ファイバ長として約700キロメートル離れたOPEN HUB Park(東京都 千代田区)の3拠点を繋ぎ、リアルタイムで遠隔合唱を実施する。指揮者、演奏者(オーケストラ)、合唱者が離れた会場にいながら、APN関連技術を用いて違和感なく遠隔合唱が行えるかを確認する。
今回の実証実験で用いる技術は以下の4つ。IOWN構想の特徴である大容量低遅延かつゆらぎが少ない「低遅延通信技術」、マイクロ秒レベルで遅延を測定し可視化する「遅延可視化技術」、4Kや8Kの非圧縮映像光伝送装置「MediaRouterX」による低遅延映像伝送技術、複数拠点から届けられる複数の映像を超低遅延に分割表示処理する「低遅延映像処理技術」だ。