法律や法務に関する業務を支援するITサービスを総称して、「リーガルテック」と呼ぶ。法律(Legal)と技術(Technology)を組み合わせた造語だ。弁護士事務所や企業の法務部門の業務効率化が見込めるため、特にコロナ禍で出社が制限される中で注目度が高まった。

リーガルテックと一口にいっても、電子署名やタイムスタンプの付与によってオンライン上での契約締結を支援する電子契約サービスや、契約書の保管や案件の進捗状況を管理するサービス、法令や判例を検索するサービスなど、支援する業務の対象は幅広い。

  • 広がるリーガルテックサービス

    広がるリーガルテックサービス

2018年ごろからは、自然言語処理技術や機械学習、AI(Artificial Intelligence:人工知能)の手法を取り入れたリーガルテックサービスも見られるようになった。筆者としても非常に注目していた技術だ。

ところが、2022年6月、政府のグレーゾーン解消制度により、法務省が「AIによる契約書等審査サービスの提供」について「弁護士法第72条本文に違反すると評価される可能性があると考えられる」との見解を示した。なお、弁護士法72条は弁護士でない者の法律事務の取り扱いを禁じる法律だ。

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