Googleは11月18日(米国時間)、「A ruling in our legal case against the Glupteba botnet」において、ボットネットである「Glupteba」を相手取った訴訟の判決について伝えた。同社は、暗号資産のブロックチェーンを悪用して、数百万台のWindowsデバイスを侵害した高度なボットネットに対して訴訟を起こし、勝訴したと発表した。
昨年12月にGoogleの脅威分析グループ(TAG: Threat Analysis Group)は、Gruptebaボットネットの運営を妨害するために同社の法務チームと協力し、ニューヨーク州南部地区地裁にGruptebaのオペレーターの責任を追求する訴訟を起こしていた。Gruptebaの背後にいるとみられているロシアの犯罪行為者を訴訟の被告にし、関連するさまざまなペーパーカンパニーを公にすることに成功したと説明している(参考「Google、悪名高いボットネットGluptebaを無力化する措置講じる | TECH+(テックプラス)」)。
この法廷闘争は約1年にわたって行われ、裁判所はロシアに拠点を置く被告と米国に拠点を置く弁護士の両者に対して金銭的制裁を科し、Gluptebaの背後にいる犯罪者にGoogleの弁護士費用を支払うよう要求する決定を下している。
Googleはこの判決の結果に対して、満足しているとコメントしている。この種の犯罪行為に関与した場合に実際に金銭的な結果が生じることを示す重要なステップになったとしており、サイバー犯罪者やその行為を保護する人々に対する警告になったと報告している。
また、今後も法的措置、脅威分析グループによる高度な脅威情報、法執行機関との連携、政府のサイバーセキュリティ機関との連携を通じて、セキュリティをすべての行動の中核に据えていくことを明らかにしている。